上杉香緒里2007年全曲集

上杉香緒里( 上杉香緒裡 ) 上杉香緒里2007年全曲集歌詞
1.おんな酒

作詞:城岡れい
作曲:徳久広司

泣いて乱れる 恋よりも
惚れた弱みで 別れた辛さ
あんたなんかにゃ わかるまい
あんただけには 見せたくないの
笑顔支えた 頬づえに
苦い雨降る おんな酒

追って背中に 甘えたい
惚れていりゃこそ 解いたこの手
あんたなんかにゃ わかるまい
あんたひとりに 命をあげて
夜の重さに 耐え切れず
胸は火の川 おんな酒

こころ二つを 持つひとは
どちら向いても 淋しいはずだよ
わたしほんとは わかってた
迷う男の 優しさ深さ
夢と氷を 砕いては
明日を飲み干す おんな酒


2.津軽の母

作詞:城岡れい
作曲:徳久広司

雪の重さを はじいて生きる
りんごの技に 母を見る
都会暮らしは 辛かろと
娘に届けた 小包に
あゝ 月日を埋めて 雪が降る
母よ 母よ 津軽の母よ

仰ぐ岩木山(おやま)に 両手を合わせ
子どものために 働いた
破れ角巻 守られて
育った温もり 恋しくて
あゝ じょんがら節の 歌も泣く
母よ 母よ 津軽の母よ

他人(ひと)の桜に 遅れて咲けど
りんごは末に 実をつける
夢があるなら がんばれと
笑顔で送った その肩の
あゝ 苦労の根雪 いつ融ける
母よ 母よ 津軽の母よ


3.裏町川


4.平舘哀歌

作詞:松井由利夫
作曲:水森英夫

汽笛ばかりで 沖行く船の
影も見えない 平舘(たいらだて)
いさりび海峡 男は懲(こ)りた
懲りて覚えた 酒なのに
隣りに誰かが いてくれりゃ
そんな弱音が ついほろり

潮(しお)のつぶてに みぞれがはしる
窓をきしませ 風が哭(な)く
おもかげ海峡 昨日も今日も
冬のさきぶれ 荒れ模様
故郷に残した 妹が
やけに恋しい こんな夜(よ)は

男らしさも ひと皮むけば
しょせん気儘(きまま)な 海つばめ
おんなの海峡 こぼれ陽させば
はるか蝦夷地(えぞち)の あの空に
小さな幸福(しあわせ) 抱けそうな
ちがう明日が 見えてくる


5.遠野しぐれ

作詞:城岡れい
作曲:徳久広司

変わる季節を すすきが揺らし
風が生まれる 遠野駅
はぐれて添えない 恋を抱き
明日をさがしに 来た旅路
遠野しぐれて 暮れる里
忘れてあげれば… 楽ですか

酔ってあの人 聞かせてくれた
南部語りの なつかしさ
うつむく心を 酒に染め
ぬらす枕で 聞く音は
遠野しぐれて なみだ宿
雨音つづきの… 女です

止まる水車を 未練でまわす
夜明けまじかの わかれ水
ついては行けない 道の先
惚れた男の 夢がある
遠野しぐれて 走る霧
届かぬ背中を 押して行く


6.紅水仙

作詞:木下龍太郎
作曲:岡千秋

列車を乗り継ぐ 旅路の駅に
こころ迷わす 春の花
似合うと貴方に 褒められた
口紅色した 紅水仙よ
愛していりゃこそ 身を引く恋は
なおさら荷物が 重くなる

小さな指輪も 外してみれば
軽さ寂しい くすり指
幸せでしたと 口紅で
鏡に残した 走り書き
暮らした月日は 短いけれど
笑顔でめくった 夢暦

急げば間に合う 乗り継ぎなのに
わざとひと汽車 遅らせる
戻っちゃだめだと 叱るよに
小さな首振る 紅水仙よ
未練に負けたら 貴方のために
流した涙が 嘘になる


7.寒牡丹

作詞:木下龍太郎
作曲:岡千秋

頬に当たった 別れの雪が
解けて涙の 露になる
哀しいけれど 身を引くことが
私に出来る 思いやり
咲いてみたって 春知らず
実らぬ恋です 寒牡丹

夢の夢でも 幸せでした
妻の真似事 出来ただけ
いついつまでも 甘えていては
あなたをきっと 駄目にする
貸してあげたい この傘を
紅さえ凍える 寒牡丹

二度と逢うまい 逢いたいけれど
つらさ堪えて 陰願い
あなたがいまに 世に出ることを
夢見て生きる これからは
雪の重さに 耐えて咲く
女の花です 寒牡丹


8.むらさき海峡

作詞:池田充男
作曲:水森英夫

別れてきたのと 涙をふけば
沖でゆれてる 漁り火よ
こんな悲しい 連絡船に
わたしは のらない はずでした
運命(さだめ)うらんで 帰ります
北の日暮れの むらさき海峡

死ぬほど本気で くちびる噛んで
恋を捨てたは 誰のため
かもめ おまえにゃ わかりはしない
明日(あした)のしあわせ 不しあわせ
どうか私を 呼ばないで
あなたさよなら むらさき海峡

乱れてまつわる この黒髪よ
なんで あの男(ひと) 恋しがる
抱いてやりましょ こゝろの傷を
両手で愛(いと)しく あたゝめて
見てはいけない 東京の
星がまたたく むらさき海峡


9.海峡こえて

作詞:池田充男
作曲:水森英夫

一と船先に 海峡こえて
青森港の 桟橋で
待ってゝくれと 言ったひと
あなたは来ない 旅路は遠い
仕方なしなし 東京へ
仕方なしなし 東京へ
わたしは鞄が 重かった

やっぱりわたし 捨てられたのか
それとも何か あったのか
便箋二枚 書きながら
泣きたいような 運命をのせて
仕方なしなし 東京へ
仕方なしなし 東京へ
列車は上野に ついていた

あれから三月(みつき) ちいさな部屋に
命をかけた 恋だけが
ぽつんと ひとつ 置いてある
夜ふけてつのる 男のにくさ
仕方なしなし 東京へ
仕方なしなし 東京へ
いまさらわたしは 戻れない


10.あなたの笑顔

作詞:池田充男
作曲:水森英夫

あなた なぜなぜ 浮世の風に
拗ねて背をむけ 自棄酒(やけざけ)のむの
たかゞ たかゞ たかゞ人生
かすり傷…
涙はわたしが ひろいます
待っているのよ あなたの笑顔

辛いときこそ おんなの情け
ふれてください いのちの糸に
そうよ そうよ そうよ二人は
艶歌恋…
わたしがついてる 負けないで
曇らないでね あなたの笑顔

しょせん男は いっぽんどっこ
それがあなたの 持ち唄だから
筋を 筋を 筋を通して
晴ればれと…
世間のまんなか 行きましょう
月も惚れてる あなたの笑顔


11.さよなら出船


12.のんべえ

作詞:千家和也
作曲:叶弦大

ふらり入った この店は
たしか二度目ね あの人と
我を忘れて 深間にはまり
恋で身動き とれないの
もっと呑んじゃおか これで止(や)めとこか
どっちどっちどっちなの お酒に聞いて

みんな私を 指さして
噂するよに 思えるの
手とり足とり 教わるとおり
恋のいろはを 身につけた
もっと呑んじゃおか これで止めとこか
どっちどっちどっちなの お酒に聞いて

泣いておろおろ してるより
切れりゃかしこく なれるかも
雨はどうやら 本降りみたい
恋を流すに うってつけ
もっと呑んじゃおか これで止めとこか
どっちどっちどっちなの お酒に聞いて


13.夕陽の詩


14.北の海峡

作詞:里村龍一
作曲:弦哲也

別れはしない 離れない
命と決めた 恋なのに
涙か重い 荷物をまとめ
流れて船に 乗り継げば
北の海峡 冬の中

この先生きる あてもなく
ほほ打つ雪に 泣けてくる
女の夢を こわしたあなた
立てないくらい 愛してた
海よ私を 叱ってよ

旅路の果てに かすむ灯は
見えない明日か 未練火か
振り向くたびに あなたは遠く
ふたたび逢える ことも無い
北の海峡 別れ波


15.三百六十五日

作詞:里村龍一
作曲:弦哲也

雨にこぼれて 舞いおちる
花の命のはかなさよ
離れたくない この指も
そうよ想いは 同じです

三百六十五日 逢いたくて…。
あなた あなた
あなたなしでは 生きられないの
一か八かの 恋を追う
おんな悲しい 風の華

春の雨でも 花冷えの
夜が淋しい 残り紅
寒さしのぎに 飲むお酒
恨みたくなる こんな日は

三百六十五日 せつなくて…。
ほかの ほかの
ほかの人など 見えない私
万に一つの 夢を見る
おんな一途な 風の華

三百六十五日 恋しくて…。
雨の 雨の
雨の音にも 未練がつのる
愛に命を 賭けてゆく
おんな涙の 風の華


16.遠州喧嘩船